講師 嶋田華子さん(美術評論家)

 大正・昭和の洋画壇をリードした梅原龍三郎は、フランス留学時代に印象派の巨匠・ピエール=オーギュスト・ルノワールに師事。滞欧中から『白樺』誌上に師ルノワールの消息やフランス画壇について寄稿していた梅原は、帰国後に白樺社主催の梅原龍三郎油絵展覧会によって日本の画壇デビューを果たしました。
 京都、師ルノワールとの出会い、『白樺』同人との交遊の3つのキーワードをもとに、梅原の生い立ちから作風の変遷、『白樺』同人との交遊の中で、李朝陶磁器への関心を持つなど梅原の生涯についてスライド、映像を駆使して曾孫さんならではのお話やエピソードを交えつつわかりやすく解説して頂きました。『白樺』の果たした役割、その影響の大きさを改めて認識する講演会だったのではないでしょうか。
 講演会終了後、白樺文学館にもご来館頂き、2007(平成19)年面白白樺倶楽部で講演して以来のご来館となりました。現在展示中の「竹久夢二と装幀」(2月23日(日曜日)まで)では同時開催として「白樺と民藝の人々の装幀」を開催しています。
 白樺派の交友関係をその著作の装幀からうかがうことができます。是非この機会にご来館ください。
嶋田先生を囲んで
 この講座はNPO法人ふれあい塾あびこと我孫子市教育委員会の共催により開催いたしました。